日蓮宗が怖いと言われる理由4選!信者が怖くておかしいとの噂を調査!

日蓮宗は有名な仏教の一派で、聞いたことのある人も多いことでしょう。

他の宗派とは異なる特徴もありますが、由緒ある宗派で、過激なところはありません。

しかし、ネット上には「日蓮宗は過激だ」「日蓮宗の教えは怖い」といった噂があります。

なぜそのような噂があるのでしょうか。

この記事ではそのような噂の真偽について調査してみました。

日蓮宗が怖いといわれる理由4選!

まずはネット上から「日蓮宗が過激で怖い」と言われているのはこういうことが理由なのでは・・・?と思われる情報をピックアップしました。

どんなものがあるのか順に見ていきましょう。

理由①信者の勧誘がしつこくて怖い

1つ目は、信者からの勧誘が怖くて困っている、というものです。

ある方は、日蓮宗の信者を名乗る匿名の人物から郵便が送られてきて、中には入信を勧める手紙、パンフレット、お経などが入っていたそうです。

誰か分からない人から宗教の勧誘の手紙が来るなんて怖い体験です。

ただ、これは日蓮宗全体でやっていることではありません。

そもそも「日蓮正宗」というのも日蓮宗から派生した宗教団体で、皆さんがよく知る日蓮宗とはまた別のものなのです。

これは個人的に送られてきたもののようですし、一部の信者の暴走か嫌がらせではないでしょうか。

理由②日蓮大聖人と言わないと信者がブチ切れ!?

2つ目は、「日蓮大聖人」と言わないと信者が怒るという驚くような話です。

これも日蓮宗そのものではないのですが、「顕正会」のような日蓮宗から分離した別の宗教団体の話ではないかと思われます。

顕正会」というのは、日蓮宗から派生した日蓮正宗の中の信者グループだった団体のことで、創価学会と激しく対立し、日蓮正宗から解散処分を受けています。

日蓮正宗は日蓮その人を信仰の対象としているようで、もともと日蓮正宗に属していた顕正会もそうです。

そのため、日蓮の呼び方にもこだわりがあるのではないでしょうか。

これも日蓮宗そのものというより、別の団体の噂と言うべきでしょう。

理由③お経が激しすぎて怖い?

日蓮宗のお経は、お釈迦さまの晩年の教えをまとめた「妙法蓮華経」です。

「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」と唱えます。

このお経では、「妙鉢(みょうばち)」といったシンバルのような仏具や、「木柾(もくしょう)」といった木でできた仏具を用います。

これらの仏具は木魚より高い音が出るため、木魚を用いる宗派のお経とは少し違って聞こえるのかもしれません。

ただ、「激しすぎて・・・」というより、「厳かで迫力がある」といった感じでしょうか。

理由④厳しすぎる修行が怖い

日蓮宗には厳しい修行が確かに存在します。

その修行は「荒行」「大荒行」などと呼ばれており、日蓮の弟子で厳格な性格だった日像が、日蓮亡き後、己の使命を重く受け止めて始めたと言われています。

荒行は、名前の通り水を浴びる「水行」と読経を繰り返し行う、過酷な修行が100日間にもわたって続きます。

水の冷たさで足がひび割れ、読経で声は涸れ、意識が朦朧としてしまう人もいるまさに命懸けの修行です。

この荒行は自らの罪を洗い流して身を清めるために行われますが、無事終えると「修法師」になることができ、「修法」という日蓮宗特有の加持祈祷を行うことができるようになります。

このことから、荒行は日蓮宗のお坊さんたちにとっては、重要な通過儀礼だとも言えそうです。

日蓮宗とは?教えが怖いとの噂の真相は?

ここまで、「日蓮宗は過激」という噂についてまとめてきて、日蓮宗そのものが過激なわけではないと分かりましたが、そもそも日蓮宗とはどのような宗教なのでしょうか。

お坊さんたちはどのような生活をしているのでしょうか。

まだ「教えが怖い」といった噂もありますが、そちらの真偽はどうなのでしょう?

調べてみました!

日蓮宗はどんな宗教? 日蓮とはどんな人物?

平安時代から鎌倉時代へと移っていった社会的混乱の著しい時期に、日蓮という日本人の僧が「日蓮宗」を開きました。

日蓮は、「差別なく万人を平等に成仏できる」とする法華経をお釈迦さまの心そのものとしました。

そして、社会に起こる災いや混乱は間違った信仰が原因だと、時の権力者であった北条時頼に意見したため、伊豆に流罪となり、後に許されるも再び幕府を批判し、今度は佐渡に流されます。

本当は流罪ではなく処刑されるはずだったが、雷が落ちて処刑が中止になったという伝説も残されています。

日蓮は仏の言葉を大切にし、権力に媚びない人物だったようです。

毎日冷水をかぶる

日蓮宗のお坊さんたちは、時期によっては毎日冷水をかぶることがあります。

先ほどの「荒行」もそうですが、「寒行」という1年で最も寒さの厳しい大寒の時期に行う修行では、お坊さんたちが桶にくんだ冷水を頭からかぶり、その後太鼓などを打ち鳴らしながら檀家の家々を周ります。

想像するだけで寒くなりますね・・・。

寒行も日蓮宗の伝統的な修行で、100年近く続けているお寺もあるようです。

そもそも「水行」という冷水をかぶる修行は様々な宗派で行われていますよね。

冷水をかぶることで身を清めることができると考えられています。

食事は味噌汁だけ?

荒行などの修行期間中は、お粥や味噌汁に納豆などの副菜がつくくらいの精進料理のみ食べられますが、修行期間以外で食事制限はありません

ちなみにお坊さんの結婚も許されています。

浄土真宗や創価学会と日蓮宗の対立がヤバい?

さて、ここからは日蓮宗と他の宗教団体との関係についての噂を掘り下げていきましょう。

日蓮宗は浄土真宗と対立している、また創価学会との関係が悪いなどの噂がありますが、真偽はどうなのでしょうか。

日蓮宗と浄土真宗の対立

昔、日蓮宗の信者と浄土真宗の信者は時として鋭く対立することもあったようです。

戦国時代、浄土真宗の蓮如上人が創建した山科本願寺は、1532年に日蓮宗との戦いで焼失しています。

寺の一部の石材は、日蓮宗の墓石が割られて使われており、当時の対立の激しさが伝わってきます。

日蓮は仏の言葉に重きを置き、時の権力者だけでなく、他の宗派を批判することもあったようで、これが日蓮宗の過激なイメージに繋がってしまったのかもしれません。

一方で、浄土真宗の祖である親鸞(しんらん)は、師である法然の言葉にも重きを置いており、日蓮宗からすれば「仏の言葉ではなく人の言葉を信じている」と批判の対象になったのかもしれません。

日蓮宗と創価学会の対立

創価学会は、先述した顕正会と激しく対立していた信者グループです。

顕正会と創価学会は、どちらも日蓮正宗という日蓮宗から派生した宗教団体の中のグループでした。

日蓮宗と日蓮正宗は別物で、日蓮宗の仏はお釈迦さま、日蓮正宗の仏は日蓮その人という違いがあります。

顕正会は日蓮正宗に解散処分を言い渡されますが、創価学会もその後日蓮正宗に破門されています。

日蓮正宗と創価学会は最初は協調して活動していたようですが、徐々にトラブルが起こるようになり、いち信者グループである創価学会が日蓮正宗に願い出ずに葬儀や法事を自力で行うようになったそうです。

そのため破門となったのですが、創価学会は破門となった11月28日を「魂の独立記念日」と誇りに思うかのような表現をしており、未だ両者の溝は深いようです。

日蓮宗の怖い話やエピソードがヤバい!?

日蓮宗や日蓮の教え自体に怖いところや過激なところはありません。

日蓮宗から派生した宗教団体にはいくつか不穏な噂があるようです・・・。

ここからはいくつかそのような噂と、最後に日蓮宗における怖い話(怪談)をご紹介します!

恋人が日蓮宗の信者だった

まずは、こちらもYahoo知恵袋で相談されていたことです。

彼氏が日蓮宗だと先日打ち明けてくれました。 学生時代にも友人に日蓮宗を信仰していた人がいたので、特に拒絶する訳でもないのですが… 当時の友人 の家族の様子を見ていると、少 々過激な宗教なのかな、と不安になった覚えがあります。排他的なイメージがあるので少し怖いんです。(神社には行くな等)

この質問への回答にもあるように、日蓮宗では「神社には行くな」という掟はないようですが、日蓮宗から派生した日蓮正宗などの宗教団体ではあり得るようです。

偽善者ぶった発言にイライラ

こちらもYahoo知恵袋からの相談です。

私の友達の1人に日蓮正宗の信者がいます。 両親も信者で、生まれた時から宗教に入ってるようです。 その子はよく偽善的な発言をします。 そんなことしたらダメだよとか言ってくるくせに、その子が一番してるんです。(例えば、人の悪口はダメだよと言うのに、その子が友達の中で一番陰で悪口言ってます)

ベストアンサーにもあるように、日蓮正宗は神社に行くことを禁ずるなど、ルールはやや厳しめのようです。

そのため、この相談者の友達はルールを守らなければという思いが強いのかもしれませんが、宗教だけが原因ではなく、性格にもよるのではないでしょうか。

脱会させてくれない?

次のYahoo知恵袋の相談はなかなか深刻です。

日蓮正宗を脱会したいのですが、方法を教えてください。

こちらの相談者は、お布施をとられたり、友人にしつこくお参りに誘われたりして不信感を抱き、脱会したいと思うようになったそうです。

お寺に「脱講届」を出せば脱会できるといった回答もあるので、脱会ができない!というわけではないようです。

日蓮宗の怖い話は戒めだった?

最後は日蓮宗における怪談をご紹介します。

皆さんは「幽霊」と聞いてどのような姿を思い浮かべますか?

①長い後ろ髪
②前にぶらぶらと垂らした手
③足がなく宙に浮いている姿

大体こんな感じではないでしょうか?

日蓮宗では、この幽霊の姿を「人の良くない状態を戒めるための姿」としています。

「長い後ろ髪」は、終わったことに引きずられて過去にとらわれてしまっている状態で、「前に垂らした手」は、身勝手な願望ばかりをもち、不安や心配ばかりがつのる状態、「足がない」のは、地に足をつけてきちんとした生活ができていない状態を表すとされています。

物事に執着せず今に向き合う生き方をしよう、というのが日蓮宗の教えのようですね。

日蓮宗は怖い宗教ではない!

厳しいイメージもある日蓮宗ですが、仏の言葉を大切にした日蓮の教えを伝える由緒ある宗派であり、怪しい宗教ではありません。

ただ、日蓮宗から派生した数々の宗教団体があり、それぞれで信仰の形は大きく異なるものの、混同されることも多いようなので、区別する必要がありそうですね。