今は小学生でもスマートフォンを持っている子が当たり前のようになっています。
内閣府が調べたところ、令和4年度の時点で6歳〜9歳が90.9%、10歳以上で97.5%と、ほとんどの子供が所持していることがわかります。
その中で、親に管理されず自分だけのスマートフォンを持っている子は、6〜9歳で29.4%、10歳以上で64.0%というデータがあります。
これは、小学6年生だとクラスの半分以上が所持しているということになります。
所持する理由は様々ですが、この記事では小学生がスマートフォンを持つことで、特に多発しているLINEでのトラブルに関して記載していきます。
目次
- 1 小学生はいつからLINE交換するのがいい!?
- 2 「小学生同士でLINEを交換する方法はある?
- 3 小学生のLINE交換によるトラブルが増加中!?
- 4 小学生が安全にLINEを使用する為の基本ルール8選!
- 5 小学生でも安全にLINEをする方法
小学生はいつからLINE交換するのがいい!?
入学時には所持していなくても、ある程度学校生活に慣れてきた小学3年生頃から「LINEで友達と連絡をしたい」「クラスのLINEに入りたい」という理由で、スマートフォンがほしいということがわかりました。
しかし、スマートフォンにはLINE以外の機能も多く、親としては簡単に頷くことができないことが多く見られます。
小学生のLINEはいつから始める子が多いの?
早い子だと3〜4年生頃からで、遅くとも5年生頃にはスマートフォンでLINEをする子供が多いようです。
小学6年生になると、中学校への入学も控えており、親も中学生ころからならスマートフォンを持たせてもよいのでは、という意見が多かったため、高学年になるにつれて所持率が高くなる傾向があります。
普段からスマートフォンを持っている子を見ているうちに、自分も欲しくなるというケースも見受けられます。
LINEを始めるキッカケは?
周囲の友達が使っているから、という回答が最も多く、次いで親との連絡手段、習い事での送迎の連絡、非常時の連絡を取るため、という回答がありました。
中にはクラスのLINEがある、学校全体のLINEがあるためという連絡手段というツールであることも要因の一つです。
しかし、やはり主目的は友達とLINEを使ってやりとりをしたい、というのが子供たちの本音のようです。
「小学生同士でLINEを交換する方法はある?
LINEは「利用推奨年齢を12歳以上」と定めています。
しかしこれはiPhoneの話であり、Androidには適用されていません。
また、通常であれば互いの端末でQRコードを読み取ることで友達登録をしますが、自由にスマートフォンを持ち歩けない子供たちは、独自の方法で友達登録をしているのです。
この方法は親からの制限があっても可能なため、主流のやりかたと言ってもいいでしょう。
小学生のLINE交換方法①QRコードをプリント
LINEの自分のQRコードを普通のQRコードリーダーで読み取るとURLが出てきます https://line.me/ti/p/○○○○○ みたいなURLです
(画像上のQRコードを読み取るアプリやサイトを使えばスマホ一台で読み取れます)
これを紙にメモして渡せばよいです 相手はそのURLにアクセスすればあなたを友だち追加できます
LINEの友達登録に必要なQRコードを、コピーして物理的に相手に渡したり、別の端末で表示させた自分のアドレスを渡すことがあるようです。
年齢制限がかけられている小学生の場合、LINEの友達登録は簡単にできないようになっています。
そのため、今回は学校で直接スマートフォンを使って友達登録をする以外の方法を紹介します。
小学生のLINE交換方法②URLを交換
QRコードでの交換ができない場合は、上記のQRコードを読み取る際にURLが表示されます。
登録して欲しい友達に、そのURLを見せることで友達登録が完了します。
他にもSMS、またはメールを選ぶと自分のLINEを追加できるURLが表示されるので、それを相手に送って友達登録してもらうことが多いようです。
小学生のLINE交換方法③休日に交換
休日に友達と遊びに行く際に、LINEの友達登録をすることは少なくありません。
家からスマートフォンを持ち出す言い訳にもなりますし、学校だとなかなか周囲の目が気になるという子は、休日に上記のQRコード、もしくはURLを交換することがあるようですね。
小学生のLINE交換方法④親に相談or頼む
機能制限の権限を持っているのは親なので、思い切って相談をしてみるのも一つの手段です。
その際に、相手はどういう子なのか、本当に必要なことなのかを親は考えます。
またLINEは手軽に連絡が取れる分、トラブルに巻き込まれやすいため、親に頼んで友達登録をしてもらうことが一番よいことです。
親もLINEを登録した相手のことを知ることができるので、子供のLINE管理にはちょうどよい手段と言えるでしょう。
小学生のLINE交換によるトラブルが増加中!?
しかし、子供用にスマートフォンを持たせていても、子供のスマートフォンでは出来ない機能を親のスマートフォンで操作していたのでは意味がありません。
中にはLINEをするときだけ親のスマートフォンを使う子もいるため、いくら制限をかけてもキリがありません。
しかし、LINEには個人情報を入力するところもあるため、本名や顔写真などが登録されていないかどうかも親は確認することが大切です。
トラブル①LINEがしつこい
手軽にメッセージを送ることができるので、中には数分おきにメッセージを送ってくる子もいます。
会話感覚なので、相手のレスポンスが遅いと「どうして?」という感情がわくようです。
ただし、相手側も常に会話の相手をするわけにはいかない場合もあります。
家の中では決められた時間だけスマートフォンを使う、と決めていても相手はお構いなしなので、そうしたことからトラブルに発展することが多く見られました。
更に、LINEのときだけ親のスマートフォンを使うという取り決めをしている家の場合は、その家の親にまで迷惑がかかってしまいます。
相手に「LINEの回数制限がある」「親に止められているので返信はできない」等、相手に伝えて納得してもらうことが一番です。
トラブル②グループでのいじめ
LINEの中でグループに所属していても、気に入らない子をグループから外し、他のグループで悪口を言ったりするいじめも発生しています。
かつては学校裏サイトというものがあり、そこで匿名でやりとりをすることができました。
しかしこのサイトは容易にアクセスができることから、市町村や学校などが介入して対処することが容易にできたのです。
ですが、LINEでのいじめは表面化しないため、教師や親の知らないところで発生している可能性が非常に高くなります。
更に自分のスマートフォンを持っている子の場合は、しつこく悪口を言ってくるというケースも有りました。
トラブル③知らない人とやり取り
LINEをインストールしたときに、アドレス帳と同期させていたケースです。
アドレス帳に登録している人で、LINEをやっている人には一斉にインストールした通知が行きます。
知られたくない人や関係ない人でも相手の画面に表示されてしまうので、インストールの際は慎重に同期をしていないかどうか確認してください。
また、自分の「連絡先」ごと友達が共有したために、見知らぬ人と繋がってしまうこともあります。
LINEを介してSNSはに繋がった場合、中にはトラブルに発展することがあるケースも見られます。
LINE以外のSNSはインストールしないなどのルールを別途設けるのも必要です。
小学生が安全にLINEを使用する為の基本ルール8選!
では小学生が安全にLINEを使える方法を紹介します。
基本ルールなので親との約束にも役立ちます。
5つ紹介しますが、どれも共通しているのは、基本的には親の目の届く範囲内で利用する、ということが条件のようですね。
LINE基本ルール①宿題が終わってから
宿題を放り出してLINEをするのは一番やってはいけないことです。
きちんとやるべきことをやってから、LINEをするように約束をしましょう。
もちろん、他の用事があればそちらも片付けてからにします。
LINE基本ルール②基本的にリビングのみOK
基本的に親が見ている場所でならOKという家庭も多いようです。
自分の部屋がある場合でも、リビングで使うことが原則となっています。
こうすることで親の監視の目が行き届き、使いすぎなどを防ぐことができます。
LINE基本ルール③LINE交換は親に許可を取る
基本的にLINEの交換は親に許可を取ることが大切です。
親も子供の交友関係を知ることができますし、場合によってはどうしてLINEの交換が必要なのかを話し合うこともあります。
また、この場合は親同士が連絡を取り合えるようであれば、いざというときのために親同士でもLINE交換をしておくと安心です。
LINE基本ルール④週に1~2回スマホの中身チェックLINE基本ルール
子供にとっては嬉しくないかもしれませんが、親が定期的にLINEのチェックをすることで、どのような発言をしているのか、いじめにつながるようなことはしていないかなど確認できます。
また、相手の子供にも「親がLINEをチェックしている」ということで、トラブルを未然に防止することも可能です。
親が見ているという緊張感は、子供にとっては不便なようですが安全に使うためには一番良い方法でしょう。
LINE基本ルール⑤スマホの使用時間を決める
これにはいろいろな手段がありますので、以下に説明をしていきます。
自分の家庭にあった方法を取ることで、親子間の問題も発生しづらくなります。
時間を決めて守らせる
学校がある日は7:30pmに携帯を私に返却します。週末は9:00pmに返却します。携帯は次の朝の7:00amまで電源オフになります。
親が時間をきっちり決めて、その時間が終わったらスマートフォンはしまう、または親に渡すなどが一般的なようです。
通信キャリアのあんしんフィルターを利用する
キャリアによっては、子供が不要なサイトをみたりしないフィルターを設けているところがあります。
カメラでの撮影はいいけど、ゲームはダメというように細く設定できるキャリアや、子供の年齢に合わせたフィルターにすることも出来ます。
更に、スマートフォン側で利用時間を設定することで、夜は使用できないようにしたり、どんなアプリを使っているのかチェックする機能もあります。
スクリーンタイム(iPhoneのみ)を利用する
これはiPhoneにしかない機能ですが、スクリーンタイムというアプリや通信に制限をかけます。
その他、夜中まで友達と通話をしたり、YouTubeなどの動画を深夜まで見るということができなくなるものです。
また、ファミリー共有することで親のスマートフォンからも設定することができるようになり、その分安心して子供に利用させることができます。
アプリごとの閲覧時間も設定できるので、iPhoneを使わせている場合は積極的に利用しましょう。
なお、AndroidにはDigital Wellbeingというサービスがあるようです。
アプリを利用する
スクリーンタイムやフィルター以外にも制限をするアプリがあります。
保護者向けのサービス「Google ファミリー リンク」です。
Googleが提供しているペアレンタルコントロールシステムで、Androidスマホ専用アプリとして提供されています。
総利用時間は曜日ごとに設定可能である上、時間の上限を超えるとスマホがロックされる仕組みになっています。
また「i-フィルター」というアプリもあり、これはiPhoneでもAndroidでも使用できます。
使用できる機能は、上記のGoogleファミリーリンクとほぼ同じで、閲覧時間の設定の他、危険なアプリをしようとした場合に警告をしてくれます。
LINE基本ルール⑥悪口を書き込まない・同調しない
子供にLINEを使わせる場合、決して悪口を書き込んだり、他の人の意見にすぐに同調したりしないよう話し合うことが大切です。
ちょっとした冗談のつもりがいじめにつながったり、深い意味で言ったわけではない言葉に傷ついたり、すぐに既読にして返信をしないと仲間はずれにされたりすることはよくあります。
面と向かって言えないことも、LINEなら言えるからと思って悪口を書いたとしても、それはデータとして記録されます。
第三者に発言を見られる可能性があるということも、親子できちんと話し合いをしましょう。
また、このときに前述の「週に2〜3回親がスマートフォンをチェックする」という約束もするとより安全です。
LINE基本ルール⑦「LINE VOOM(ブーム)」は利用しない
かつてはタイムラインと呼ばれていた名前で、現在では「LINE VOOM(ブーム)」に名前を変えています。
これは、リアルタイムで会話や自分の情報などを投稿できる、X(旧Twitter)のような機能です。
スクロールをしていくと、友達が過去にどんなことをしていたのかがわかるので、興味が湧いてしまうかもしれません。
InstagramやTikTokに似ており、公開されているものは誰でも見られるものばかりです。
またLINEの友達とLINE VOOMのフォロワーは別々のもので、自由にフォロワーになったりフォロー中になることは簡単にできます。
しかし、動画を簡単に投稿できるので、全体に動画や画像を公開するのを防ぐために、公開範囲は友達までに限定しておく、予めLINE VOOMは使わないと決めておきましょう。
いいね、を押す程度なら問題はないものの、つい面白くてコメントをしたりシェアをしたりすると、ユーザーが誰なのか特定されてしまうので、この機能は使わないようするのがより安全です。
LINE基本ルール⑧ルールを守れなかったら没収
最終手段ではありますが、どうしても約束を守れなかった子供に対しては、スマートフォンを一時的に取り上げるのも候補に入れてください。
スマートフォンは一歩間違えればトラブルや犯罪に利用される手段でもありますし、親がきちんと管理をするのは当然のことだと言えます。
この場合、ルール違反をしたから没収するのではなく、あらかじめスマートフォンを持たせる時の約束事として双方で話し合うことが大切です。
小学生でも安全にLINEをする方法
子供にスマートフォンを持たせている場合、いろいろなトラブルに巻き込まれる可能性が高まります。
そのため、お互いが気持ちよく利用できるように、子供にスマートフォンを与える前に家族でルールを決める、こういうことはしてはいけない、など話し合うことが大切ですね。
『スマホ18の約束』というサイトも参考になるのでオススメです。